写真 様子語る要素を加える・・天使像修復

人物 ポートレート

  • 光と影の造形
  • 前景/額縁←()→背景
  • 視線の先に意味がある

 

画面の右斜め上から軟らかい光が差しています。アトリエに天窓でもあるのでしょうか。

それによって天使像、お顔がくっきりと立体的に写っています。

手前の修復完成した天使像と今まさに作業中の像との対比で、女性技師の力量・情熱が伝わってきます。時の経過も感じられます。

お二人の天使の目線が画面右下方向に向いています。そこは特別な意味を持った、慈愛に満ちた空間が作りだされています。(或いはお二人で何かお話されているのか、、)

単なる石像・・ではなく、妙に生々しい生きた天使がそこに居るかのような写真になっています。

このポートレートの主体は修復技師の女性です。

修復中の像と女性だけを真ん中に大きくドカンと撮りたくなりがちです。  (↓こんな感じ)

ポートレートとしてはありがちなシーンです。文字どおり女性主体ですから普通こうなります。

2つの写真を比較して、よく考えてみましょう。

この撮り方では、女性が修復技師なのかこの像を造っているところなのか、よく分かりません。
一番最初の画面構成にすることで

  • 大きな聖堂にある複数の像を修復しているのだ
  • ここはその聖堂の修復工房に違いない
  • 天使たちの慈愛に満ちた空気が感ぜられる
  • その「天使の園」を守っている女性技師の情熱と仕事ぶりが伝わってくる

結果的により多く女性技師の事を語るのに成功しています。

 

 

 

アフリカかそのあたりのどこか(実際はスーダン)で撮られた写真。
老婆の黒衣や壁の落書きが効果的。

↓ ひょっこり顔を出した少女を画面に加えられたものです。

老-若の対比、色の対比など、構図の上でも面白い映像になっています。

最初の天使の修復技師の写真にも言えることですが

(少女という)要素を一つ加えることで

  • この家で生活している家族構成
  • 団らんの様子

なども見えてきます。

加えすぎたり、異質なものだったりすると主題がボケてしまうことになりかねないので、盛り込み過ぎは禁物です。主題の状況を補足するのにとどめます。

 

 

 

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