プロの写真鑑賞ポイント・・ベールのサウジ女性を捉える
この画像二人が写った画像は、どんな状況でしょう
歳の若いお母さんの親子でしょうか。
「はい、お母さん、ちょっとブランコの柱に寄りかかって」
「流し目にして」
「娘さん、、ブランコに揺られていポーズとって」
はい、いいよ、、カシャ ・・・こんな感じでしょうか
左の3人目が加わったこの画像になると
ちょっと歳の離れた3人姉妹が遊んでいるところ・・かもしれません。
やや意識気味の右側の二人、支柱に寄りかかって安定・静的に対して左の娘は奔放で動きをもたらします。
この動と静の混在、柱に寄りかかった女性の柱とシンメトリーな傾きが構図の面白さを引きたてます。
人物が左にゆくほど傾いている映像のリズム感も面白い。
また幼い娘二人に対して、右のベールの娘(女性)は白い刺繍の入った黒いベール、くねった腰、目力といい抑圧された中でもスゴイ色気を感じさせられます。
左の娘は靴といい、服装、雰囲気など現地の子ではないかもしれません。
だとすると、状況は
「娘(左の子)が遊んでいるところ、一緒に撮らせて」・・・カシャ
かもしれませんね。
【追】撮影当時(1985年)のサウジでは女性を撮影する際には夫や保護者の許しを得ないと離婚されたり、撮影者が国外追放される恐れがあったとのこと。コップさん、9割は撮影を断られたらしい
そこで評価・鑑賞ポイントに「難しい状況の中での撮影」を加えました。
偶然カメラを向けて”カシャ”という写真ではありません。
「難しい状況の中での撮影」にどんなものがあるでしょうか
- この写真のように撮るために面倒な手順がいる
- 戦闘地域での撮影
- 年に1回しかシャッターチャンスが無い
- 特定の動物の生の(ある場所)(ある瞬間の)撮影
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